春先に根っこのトレーニング
病害の発生状況は、水管理の上手い下手でも随分変わってきます。芝生には色んな病害がありますが、乾きすぎが問題になるのは、冬場のフザリウムくらいで、その他の病害は、(特に表層の)湿りすぎが問題になる場合がほとんどです。
そう考えると、表面がぬれている時間を少しでも短くしたいんですが、コレが中々難しい。表面を乾かすには「散水しない」っていうのが一番手っ取り早いんですが、ある程度は水をあげないと芝生が枯れちゃいますから、管理人は、水をあげる回数をできるだけ減らします。
水をあげる回数を減らすには、ある程度の深さの、白くて細い根がたくさんないと駄目なんですが、コレを作るのも結構難しくて、肥培管理だけではなんともならないところがあるので、水やりとセットで考える必要があります。
ベント芝だと、気温が上がりだして、湿気が増えてくると、病害発生が多くなりますが、その前の4月、5月の水やりがすごく大事です。
この時期に根っこのトレーニングをしてやらないと、夏を越すのに十分な、ある程度の深さの白くて細い根を作ることはできません。
根っこのトレーニングはこういう風にやります。
根っこは水とか肥料を探して、土の中を動いています。浅いところに、肥料や水がたくさんあると、その深さだけで生活できてしまうので、深く潜ろうとしません。人間と一緒で、「楽できるなら楽してやろう。」と常々考えているのは間違いないところで、悪い事に人間のように、建前と本音とか使い分けませんから、浅いところに肥料も水も十分にあれば、本当にそこだけで育ってしまいます。こういう育ち方をした芝生は、厳しい状況に起これると、すぐ駄目になってしまいます。コレも人間と一緒(^◇^)
それなので、水切り栽培でチョッ追い込んでと危機感を与えてやる必要があります。
1週間に1〜2回、10mm〜20mくらい散水して、他の日は放っておく。 コレをやってやると、ないないとあせるみたいで、根っこは、細いのの数を増やしながら、水のあるところを探しまわるようになります。浸透剤を使わないとドライスポットの原因になりる場合がありますが、5センチの根っこがあるなら、思い切って7センチまで乾かして、3〜4日お気に10mm散水。10センチあるなら12センチまで乾かして週1回20mmみたいな感じです。
ワングリーンになってからは、さすがにそこまでやりませんが、師匠が水管理すると、カップ切りのとき、ホルダーから砂がサラサラサラ〜ってこぼれてしまって、カップの切り替えに手を焼くくらい、本当にバッサバサに乾かして、萎れ始めたところから、手散水と言う水のあげ方でした。
最も最近は、有機肥料を使っているので、バッサバサには乾きませんから、ある程度と言うことになりますが、そういう水の動きと、根の動きをイメージすることが大事だと思います。
有機肥料が入っていて、CEC4以上ある床土の場合、4月5月だと多少萎れても、駄目になっちゃいませんから、管理人は多少萎れるくらいまでいじめたいのですが、現場に行ってボタンを押せば水が出てしまうので、担当のスタッフによっては、水の出し放題の甘やかし過ぎで、100円入れないと水が出ないように出来ないものか、と真剣に考えたこともありました。
コレをやると、根量も増えますが、葉身のデンプン比も増えて、葉っぱも良い感じにプリッとしてきます。
夏越を楽にする根ができれば、これで病気に強い芝の出来上がりです。