窒素の施用量はどうやって決めるか
管理人のu当たり年間窒素施用量の変遷。
10年よりちょっと前:年間30g〜40g/u・年?→その後:5g/u・年 前後??→さらにその後15g/u・年前後???→ここ最近は10g/u・年 前後????
さていったいどれが正解なのでしょう?????
どの施用量でやっても、結局、芝は育ってしまうので、窒素の施用量をいかにして決定するべきかと言う話は、管理人の中で永遠のテーマとして位置づけられていましたが、このホームページをはじめて、全国各地の芝生管理者の皆さんと情報交換するなかで、一つの結論を導き出すことができました。
「多いのが良いか、少ないのが良いか」という議論をすることがあります。結局「多いのも、少ないのも駄目」ということになります。一番良いのは「ちょうどよい塩梅」です。で「ちょうどよい塩梅」の決め方なのですが、管理者が必要とする芽数を維持していくために必要な施用量と、管理者がコントロールすることが可能な施用量の中間という結論に達しました。
40g/u・年の窒素で管理されるグリーンを、10g/u・年の窒素で管理されるグリーンより茎葉の成長が旺盛ですので、同じ速さにするためには、刈り込み頻度を上げ、トップドレッシングの量、回数を増やさなくてはなりませんし、当然サッチの生成量も増えます。
「サッチの生成量が増える」と言うことは「処理すべきサッチの量が増える」と言うことですから、更新率も上げる必要が出てきます。
更新率をあげなくても良いのですが、上げないと、サッチが集積し、外界と床土の間の、空気や水の循環が阻害され、病害発生の原因になり、一定期間が経過すると「20g/u施用しても、隣コースの10g/uより芽数が少ない。」なんていうことになりますから、これらの要素を鑑みて、「コントロールすることのできる最大施用量」を判断する必要があります。
それでは「少なければ良いのか?」という話になります。足りないときに足すのは簡単ですから。多すぎるよりは少なすぎるほうが良いです。前述の、サッチに邪魔されて、芽数が上がらない場合はこの限りではありませんが、ある程度正常な状態にあるのに、少なすぎて芽数が維持ができないというのは駄目です。入場者数、床土の状態、天候などを鑑みて、管理者が必要と考える「芽数を維持することのできる最小施用量」を判断する必要があります。
結論として「コントロールすることのできる最大施用量」>「理想的な窒素施用量」≧「芽数を維持することのできる最小施用量」ということです。
「>」と「≧」注意してくださいね。下の二本線に管理人のメッセージをこめさせていただきます。施用量が増えれば増えるだけ管理費用は増えてしまいます。
結局のところ、計算で求めることはできなかったということです。やはり経験と感が勝負の世界になってしまうようです。大雑把に10〜15g/u・年、更新率10%、で梅雨明け22〜25本/uというのが標準的なところになってくるかな?と思います。
それと注意してください!窒素をくれても芽数の上がらないグリーンがあったら、窒素の施用量を増やす前に、サッチ層を改善してみてください。水が動かない床は空気が動かない。空気が動かない床は微生物が動かない。結局水が水が動かない床は駄目なんです。
この仕事を始めた頃、師匠に言われた言葉を思い出しました。
「芝なんちゃあ、空気と水とオテントサンがあれば育っちゃ〜んだから」
空気と水は、窒素の施用量より芽数に与える影響が大きいです。
2006.5.15