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芝生の土壌改良剤
 
 芝生の土壌改良剤として様々な資材が流通していますが、管理人お勧めの完熟堆肥は1剤でマルチな仕事をこなしてくれる、費用対効果に優れた資材と言えます。
 
■多孔質資材としての完熟堆肥
 最近色々な微生物資材が売られていますが、微生物の住む場所が少ないサンドグリーンにいきなり微生物資材を使っても、単なる「かけ流し」になる可能性が高いです。土壌の菌相を整備する目的で微生物資材を使うんでしょうから、事前に微生物の住処を確保する事は費用対効果から考えても重要です。
 保比力をあらわすCECと言う数値があります。堆肥に限らず多孔質の資材は単位量あたりの表面積が非常に大きいマイナスのモノなので、たくさんのカルシウム、カリ、苦土といったプラスの塩基を引っ付ける事ができます。
 
■微生物資材としての完熟堆肥
 完熟した堆肥であれば概ね放線菌優先の菌相となります。放線菌というとパリダマイシンとかポリオキシンとかの殺菌剤として使われる、抗生物質の仲間です。使い始めた年からどうこうとは言いませんが、病害発生抑制効果が狙えます。
■サッチ分解剤としての完熟堆肥
 ベントグラスのサッチをコントロールする場合、セルロースの分解がうまく行けばOKというところがありますが、高麗芝、野芝のような日本芝はセルロースよりも固いリグニンというのを分解してやらなければOKが出せません。こいつが結構強敵で、高価なサッチ分解剤の類を使っても、中々分解できない代物です。
 鹿沼グリーンSBのようなバーク堆肥と言うのは広葉樹の樹皮を原料にしていて、これが微生物の働きで分解されて土のような形状になったものです。つまり木=リグニンを分解する力を持つ菌が、他の堆肥よりも多く含まれている可能性が高いわけです。つうか、丸太んぼ突っ込んでおくとボロボロになっちゃいますから、可能性が高いんじゃなくて、実際結構多いんだろうと思われます。
 鹿沼グリーンSBは、鹿沼有機という堆肥を1mmのフルイにかけて、グリーンに使いやすいような粒径でそろえたものです。フルイニかける前の鹿沼有機は粒径が粗いですが少し安いので、刈高の高い日本芝のエリアはこっちで十分です。
 
■微量要素資材としての完熟堆肥
 もともと自然界に存在するものが原料になっていますから、必然的に微量要素が含まれてしまう訳です。堆肥や有機肥料の類を使っているとゴルフコースの多くでは、流亡が速いとされるサンドグリーンでも、高価な複合微量要素液肥のこまめな散布はほとんど不要になります。
■緩行性窒素肥料としての完熟堆肥
 有機物は、熟していれば熟している(醗酵期間を長く設けた有機肥料)ほど、緩行性となります。主原料により異なりますが、管理人がベントグリーンに使っている鹿沼グリーンSBというヤツは、バーク堆肥でC/N比18〜位ですので相当な完熟品です。未熟な堆肥=2時醗酵が不十分な堆肥を使うと土壌の担子菌を増やして病害発生を増やす原因んになりますので、特にサンドグリーンに堆肥を投入する場合、品目の選定には十分な注意してください。十分な2次醗酵期間を設けた安全な堆肥程、超ロングでスローな窒素肥効が期待でき、これが管理人の理想とする窒素肥培管理に非常にマッチしているわけです。
 
 とまあ、いいことばっかり書きましたが、芝生土壌に醗酵の甘い未熟な堆肥を投入して、芝生の下で2次醗酵が再開されると、最悪芝生が溶けてなくなってしまいます。また未熟な堆肥の投入は土壌の担子菌類の増殖を招き、キノコがバンバン生えてきてしまったり、色々な病害発生の原因んになります。くれぐれも完熟醗酵のものを使ってください。袋やラベルに「完熟」と書いてある堆肥が、すべて完熟堆肥ではありませんので注意してください。本当の完熟堆肥はぱっと見黒ボク土のように見え、サラッとしていて、アンモニア臭がありません。
2006年3月
 

 
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